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特集 薬疹・薬物障害
ST合剤による薬剤性過敏症症候群の経過中に急性膵炎を発症した1例
Drug-induced Hypersensitivity Syndrome Due to Sulfamethoxazole-Trimethoprim Complicated by Acute Pancreatitis
金城 里美
1
,
林 大輔
1
,
安水 真規子
1
,
山本 紀美子
1
,
鶴田 大輔
2
Satomi KANESHIRO
1
,
Daisuke HAYASHI
1
,
Makiko YASUMIZU
1
,
Kimiko YAMAMOTO
1
,
Daisuke TSURUTA
2
1石切生喜病院,皮膚科(主任:山本紀美子部長)
2大阪市立大学大学院医学研究科,皮膚病態学,教授
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
薬剤性膵炎
,
プレドニゾロン
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
薬剤性膵炎
,
プレドニゾロン
pp.33-37
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000512
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39歳,男性。4カ月前より過敏性肺炎に対してプレドニゾロンの内服治療中,2カ月前よりST合剤の内服を開始された。2週間前より皮疹が出現し,2016年4月初旬に当科を受診した。受診時,全身の浮腫性紅斑,38°C台の発熱,CRP,白血球,肝胆道系酵素,異型リンパ球の高値を認めたため,薬剤性過敏症症候群(DIHS)を疑い,入院のうえプレドニゾロン50mg/日の内服治療を開始した。同日,急性の腹痛が出現し,血清アミラーゼ値の上昇とCT所見から膵炎と診断されたが,絶食により軽快した。入院7日目,皮疹,発熱,肝機能は再度増悪したが,膵炎の再燃は認めなかった。ステロイド内服量を増量した直後より膵炎を発症し,DIHSの再燃時には膵炎の再燃を認めなかったことより,ステロイドによる薬剤性膵炎と診断した。
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