特集 薬疹・薬物障害
サラゾスルファピリジン開始6ヵ月後に発症した薬剤性過敏症症候群の1例
小川 達也
1
,
田口 詩路麻
,
鈴木 智晴
1筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター茨城県厚生連総合病院水戸協同病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
Sulfasalazine
,
関節リウマチ
,
多剤併用療法
,
パッチテスト
,
経口投与
,
経皮投与
,
Alclometasone
,
Diflorasone
,
薬剤性過敏症症候群
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
Administration, Oral
,
Administration, Cutaneous
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Drug Therapy, Combination
,
Patch Tests
,
Prednisolone
,
Sulfasalazine
,
Drug Hypersensitivity Syndrome
,
Diflorasone
,
Alclometasone Dipropionate
pp.37-41
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017115816
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43歳女。全身の紅斑、丘疹、発熱を主訴とした。サラゾスルファピリジン(SASP)開始6ヵ月後に体幹に紅色丘疹が出現し、徐々に顔面や四肢に拡大した。薬疹の疑いで紹介受診し、初診時には39度台の発熱と両側腋窩、頸部のリンパ節腫脹があり、顔面には浮腫を伴うびまん性の発赤を認め、全身に融合傾向のある紅色丘疹が多発していた。血液検査所見では好酸球増多と白血球増加、軽度の肝障害を認め、SASP内服を中止してプレドニゾロン内服とステロイド外用を開始したところ、症状や血液検査所見は薬剤中止後6週間程度で再燃なく軽快した。自験例は薬剤性過敏症症候群(DIHS)診断基準のすべて満たすため典型DIHSと診断され、薬剤リンパ球刺激試験とパッチテストのいずれにも陽性であったことから、SASPによるDIHSと診断した。
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