Japanese
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今月の症例
C型慢性肝炎に対する3剤併用療法およびフェブキソスタット内服中に薬剤性過敏症症候群を発症した1例
A case of drug-induced hypersensitivity syndrome developed under the treatment with telaprevir combination therapy for chronic hepatitis C and febuxostat
喜多川 千恵
1
,
中島 喜美子
1
,
佐野 栄紀
1
Chie KITAGAWA
1
,
Kimiko NAKAJIMA
1
,
Shigetoshi SANO
1
1高知大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Kochi Medical School, Kochi University, Nankoku, Japan
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
テラプレビル
,
フェブキソスタット
,
肺病変
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
テラプレビル
,
フェブキソスタット
,
肺病変
pp.364-368
発行日 2015年5月1日
Published Date 2015/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204448
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要約 64歳,男性.C型慢性肝炎に対し,テラプレビルを含む3剤併用療法およびフェブキソスタット内服を開始したところ,2か月半後に体幹,四肢に浸潤性紅斑,口腔粘膜疹,発熱,肝腎機能障害が出現した.頸部リンパ節腫脹を伴い,経過中にヒトヘルペスウイルス-6の再活性化を認めたため,薬剤性過敏症症候群と診断した.プレドニゾロン60mg/日内服で治療し,二峰目の症状発症に一致して出現した両肺の結節影には大量ガンマグロブリン療法が奏効した.パッチテストの結果,テラプレビルではなくフェブキソスタットのみが陽性であった.テラプレビルは皮膚障害を高率に認め,重症薬疹の原因としても報告されている薬剤であるが,皮疹出現時に原因薬剤だと安易に判断することは非常に危険であり,それ以外の薬剤が原因になっている可能性も十分考えておく必要がある.
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