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特集 薬疹・薬物障害
小児に発症したジアフェニルスルホンによる薬剤性過敏症症候群の1例
A Pediatric Case of Drug-induced Hypersensitivity Syndrome Caused by Dapsone
池田 智行
1
,
筒井 清広
1
,
越後 岳士
1
,
佐藤 啓
2
Tomoyuki IKEDA
1
,
Kiyohiro TSUTSUI
1
,
Takeshi ECHIGO
1
,
Akira SATO
2
1石川県立中央病院,皮膚科(主任:筒井清広部長)
2同,小児科(主任:堀田成紀部長)
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
ジアフェニルスルホン
,
小児発症
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
ジアフェニルスルホン
,
小児発症
pp.291-294
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001832
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13歳,女児。色素性痒疹に対して,近医で6週間前からジアフェニルスルホン(DDS)75mg/日の内服を開始した。10日前から40°Cの発熱,全身倦怠感,肝酵素上昇,異型リンパ球が出現した。初診時,全身に紅斑,下口唇粘膜にびらんがあり,HHV-6 DNA陽性であった。DDSによる薬剤性過敏症症候群と診断し水溶性プレドニゾロン(PSL)80mg/日を開始した。肝酵素は改善,解熱し全身状態が改善するも皮疹は遷延した。PSLを徐々に漸減し中止後に再燃はなかった。HHV-6 IgG抗体価は初診時には40倍であったが4週間後に640倍へ上昇,HHV-6の再活性化を認めた。本邦ではDDSによる小児発症の薬剤性過敏症症候群は報告例がなく,まれである。
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