Japanese
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特集 薬疹・薬物障害
固定薬疹が進展したと思われる中毒性表皮壊死症の1例
Toxic Epidermal Necrolysis Following Multiple Fixed Drug Eruption
奥田 浩人
1
,
伊藤 恵里子
1
,
倉澤 友輔
1
,
平居 啓治
2
,
荒井 利恵
3
Hiroto OKUDA
1
,
Eriko ITO
1
,
Yusuke KURASAWA
1
,
Keiji HIRAI
2
,
Rie ARAI
3
1大阪府済生会泉尾病院,皮膚科(主任:倉澤友輔医長)
2同,内科,院長
3大阪府済生会中津病院,皮膚科
キーワード:
固定薬疹
,
水疱
,
タゾバクタム・ピペラシリン
,
中毒性表皮壊死症
,
TEN
Keyword:
固定薬疹
,
水疱
,
タゾバクタム・ピペラシリン
,
中毒性表皮壊死症
,
TEN
pp.29-32
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000511
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78歳,女性。尿路感染症のため,タゾバクタム・ピペラシリンの点滴を開始した翌日より,足底および手掌,乳輪部に水疱と紅斑が出現した。点滴を中止したが,全身に痒みを伴う水疱や紅斑,びらんが拡大した。1カ月前,同剤点滴翌日に足底および手掌の同じ部位に緊満性の大型水疱が生じたエピソードがある。以上より,固定薬疹より進展したと思われる中毒性表皮壊死症と診断した。固定薬疹は原因薬剤の中止のみで軽快することが多いが,多発性の大型の水疱形成を伴う場合には,中毒性表皮壊死症などの重症薬疹への進展に注意が必要である。
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