Japanese
English
特集 薬疹・薬物障害
シアナミドによる中毒性表皮壊死症の1例
Toxic Epidermal Necrolysis Caused by Cyanamide
張田 修平
1
,
佐々木 駿
1
,
新屋 光一朗
1
,
鈴木 茉莉恵
1
,
北島 真理子
1
,
猿田 祐輔
1
,
北見 由季
1
,
渡辺 秀晃
1
,
末木 博彦
1
,
三浦 瑛子
2
,
恩田 秀寿
2
,
中島 靖浩
3
,
八木 正晴
3
,
土肥 謙二
3
Shuhei HARITA
1
,
Shun SASAKI
1
,
Koichiro SHINYA
1
,
Marie SUZUKI
1
,
Mariko KITAJIMA
1
,
Yusuke SARUTA
1
,
Yuki KITAMI
1
,
Hideaki WATANABE
1
,
Hirohiko SUEKI
1
,
Eiko MIURA
2
,
Hidetoshi ONDA
2
,
Yasuhiro NAKAJIMA
3
,
Masaharu YAGI
3
,
Kenji DOHI
3
1昭和大学医学部,皮膚科学講座(主任:末木博彦教授)
2同,眼科
3同,救急医学科
キーワード:
中毒性表皮壊死症
,
シアナミド
,
内服期間
,
パッチテスト
Keyword:
中毒性表皮壊死症
,
シアナミド
,
内服期間
,
パッチテスト
pp.276-280
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001829
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57歳,男性。統合失調症,アルコール依存症のため加療中。酩酊し路上で倒れ前医に搬送された。発熱と全身に紅斑とびらんが出現し,当院に転送された。眼脂を付着し,口唇は血痂が固着,体幹四肢は紅斑が融合し水疱・びらんを伴った。病理組織学的所見では表皮の広範な壊死と表皮下水疱,真皮乳頭層から乳頭下層に密なリンパ球浸潤があり,表皮内浸潤も伴った。極期に表皮剝離面積が90%に達し,中毒性表皮壊死症と診断した。プレドニゾロン内服と免疫グロブリン大量静注療法を開始し救命し得た。パッチテストでシアナミド(シアナマイド®)が陽性で原因薬と考えた。シアナミドの薬疹を疑う場合はパッチテストを施行することが重要と考えた。
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