Japanese
English
症例
オセルタミビルリン酸塩による中毒性表皮壊死症の1例
Toxic Epidermal Necrolysis Due to Oseltamivir Phosphate
中江 真
1
,
若林 祐輔
1
,
沢田 広子
1
,
田浦 麻衣子
1
,
峠岡 理沙
1
,
加藤 則人
1
Makoto NAKAE
1
,
Yusuke WAKABAYASHI
1
,
Hiroko SAWADA
1
,
Maiko TAURA
1
,
Risa MINEOKA
1
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学,皮膚科(主任:加藤則人教授)
キーワード:
オセルタミビルリン酸塩
,
中毒性表皮壊死症
,
インフルエンザ
,
薬剤リンパ球刺激試験
,
免疫グロブリン大量静注療法
Keyword:
オセルタミビルリン酸塩
,
中毒性表皮壊死症
,
インフルエンザ
,
薬剤リンパ球刺激試験
,
免疫グロブリン大量静注療法
pp.1389-1393
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000924
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
91歳,女性。8日前にインフルエンザと診断され,オセルタミビルリン酸塩を内服していた。4日前より発熱とともに足底に紅斑が出現し,翌日には膝,背部,頸部に紅斑の拡大を認め,水疱・びらんを伴った。初診時,体表面積の約20%に水疱・びらんがあり,眼球結膜充血や口腔内・陰部のびらんを認めた。病理組織では表皮全層の壊死像を認め,中毒性表皮壊死症と診断した。ステロイドパルス療法,免疫グロブリン大量静注療法,ステロイド点滴療法を行い,皮疹は改善した。薬剤リンパ球刺激試験はオセルタミビルリン酸塩で陽性であった。オセルタミビルリン酸塩による薬疹は報告が少なく,自験例のような重症薬疹はまれであると考えた。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.