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特集 新組織学シリーズⅠ:最新の皮膚科学
スティーブンス・ジョンソン症候群/中毒性表皮壊死症の発症機序
Stevens-Johnson syndrome/toxic epidermal necrolysis
長谷川 瑛人
1
,
阿部 理一郎
1
Hasegawa Akito
1
,
Abe Riichiro
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科分子細胞医学専攻細胞機能講座皮膚科学分野
キーワード:
スティーブンス・ジョンソン症候群
,
SJS
,
中毒性表皮壊死症
,
TEN
,
HLA
,
ネクロプトーシス
,
細胞死
Keyword:
スティーブンス・ジョンソン症候群
,
SJS
,
中毒性表皮壊死症
,
TEN
,
HLA
,
ネクロプトーシス
,
細胞死
pp.591-596
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201289
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Stevens-Johnson症候群(SJS)/中毒性表皮壊死症(toxic epidermal necrolysis;TEN)は,発熱,広範囲の紅斑・びらん・水疱,粘膜疹を伴う重篤な疾患である。薬剤のほか,マイコプラズマやウイルスなどの感染症が原因となる1)。
SJS/TENは重症度の異なる,同一スペクトラムの疾患と考えられている。わが国における診断基準では,水疱・びらんなどの表皮剝離面積が体表の10%未満であればSJS,10%以上であればTENと診断される2)。これらはまれな疾患ではあるが,その死亡率は非常に高い(SJS:4.8%,TEN:14.8%)3)。また,SJS/TENは治癒後にも視力低下や失明などの後遺症を残すことがあるため1),早期に診断し適切な治療を行うことが必要とされる。
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