Japanese
English
症例報告
妊娠中期に発生した重症薬疹(Stevens-Johnson症候群進展型中毒性表皮壊死症)の1例
A case of toxic epidermal necrolysis with spots occurred during second pregnancy trimester
鶴町 宗大
1
,
木村 有太子
1
,
金子 高英
1
,
髙森 建二
1
,
須賀 康
1
Munehiro TSURUMACHI
1
,
Utako KIMURA
1
,
Takahide KANEKO
1
,
Kenji TAKAMORI
1
,
Yasushi SUGA
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院皮膚科
1Department of Dermatology, Juntendo University Urayasu Hospital, Urayasu, Japan
キーワード:
中毒性表皮壊死症
,
Stevens-Johnson症候群
,
妊婦
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ステロイドパルス療法
Keyword:
中毒性表皮壊死症
,
Stevens-Johnson症候群
,
妊婦
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
ステロイドパルス療法
pp.655-660
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206443
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要約 30歳台,女性.妊娠26週.感冒,尿路感染症の疑いで抗菌薬点滴と非ステロイド消炎鎮痛剤を内服.その後,高熱とともに,水疱・びらんを伴う紅斑局面が全身に多発.結膜,口腔内,外陰部に粘膜疹が出現.水疱・びらんの体表面積が総面積の30%を超えたためStevens-Johnson症候群進展型の中毒性表皮壊死症と診断した.自験例では全身の表皮剝離と高用量のステロイド治療により細菌感染が合併しやすい状態であり,さらに妊娠中期で児への影響も懸念されたため,免疫低下の少ない免疫グロブリン大量静注療法にステロイドパルス療法,高用量ステロイド内服を組みあわせて救命に成功した.妊娠33週で無事出産.妊娠中に発生したStevens-Johnson症候群/中毒性表皮壊死症に対する治療方針は報告例も少なく確立していないため慎重な対応が求められる.
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