症例
乳癌との鑑別を要した胸部顆粒細胞腫の3例
加納 美優
1
,
石井 貴之
,
前田 基一
,
八田 尚人
1富山県立中央病院 皮膚科
キーワード:
顆粒細胞腫
,
胸部腫瘍
,
鑑別診断
,
超音波診断
,
乳房腫瘍
,
針生検
Keyword:
Biopsy, Needle
,
Breast Neoplasms
,
Diagnosis, Differential
,
Thoracic Neoplasms
,
Ultrasonography
,
Granular Cell Tumor
pp.1180-1183
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016319268
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症例1は64歳女で、乳癌検診の触診で右鎖骨下の皮下腫瘤を指摘された。症例2は55歳女で、右側胸部の皮下腫瘤を自覚し、近医受診したところ乳癌が疑われた。症例3は47歳女で、当科受診の1年半前から右乳輪部の結節を自覚し、徐々に増大した。乳癌検診のマンモグラフィでカテゴリー4(悪性の疑い)と診断され、当科に紹介された。3例ともマンモグラフィや超音波検査では乳癌との鑑別が困難で、針生検により顆粒細胞腫と診断した。針生検での病理組織所見は、いずれも好酸性顆粒状の細胞質をもつ類円形の腫瘍細胞巣が、症例1と2では皮下脂肪組織内、症例3では真皮内に存在した。
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