症例
FDG-PETにて異常集積を認めた乳房顆粒細胞腫の1例
黒田 弘之
1
,
浪花 宏幸
,
児玉 光史
,
武田 啓志
,
大沼 秀行
1出雲市立総合医療センター 放射線科
キーワード:
S100 Proteins
,
過ヨウ素酸シッフ反応
,
顆粒細胞腫
,
MRI
,
乳房腫瘍
,
乳房切除術
,
マンモグラフィー
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
陽電子放射型断層撮影
,
コア針生検
,
胸部CT
Keyword:
Breast Neoplasms
,
Mastectomy
,
Mammography
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Periodic Acid-Schiff Reaction
,
S100 Proteins
,
Granular Cell Tumor
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Positron-Emission Tomography
,
Biopsy, Large-Core Needle
pp.735-741
発行日 2017年5月10日
Published Date 2017/5/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017260622
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48歳女。左乳房腫瘤を主訴とした。左乳房上内側縁に胸壁との可動性良好な硬い小鶏卵大腫瘤を触知し、マンモグラフィにて左乳房上内側縁に約3cm大の円形、辺縁微細鋸歯状の高濃度腫瘤(カテゴリー4)を認めた。超音波では辺縁粗そうで内部不均一な類円形腫瘤が描出され、腫瘤はMRI dynamic studyにて漸増型の増強効果を示し、FDG-PETでは比較的強い集積を認めた。コアニードル生検にて顆粒細胞腫と診断され、腫瘍切除術を行ったところ、病理組織では好酸性の顆粒状胞体を有する腫瘍細胞が胞巣を形成して脂肪組織に浸潤しており、顆粒はd-PAS陽性、腫瘍細胞はS-100蛋白陽性より顆粒細胞腫と診断した。術後1年経過時点で局所再発、転移は認めていない。本例では乳癌との鑑別が困難であったが、CT、MRIにおける漸増型の増強効果が良性腫瘍であることが示唆していた。
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