症例
顆粒細胞腫の3例
橋本 直子
1
,
磯村 清子
,
三井 浩
1同愛記念病院 皮膚科
キーワード:
顆粒細胞腫
,
胸部腫瘍
,
鼠径部
,
皮膚腫瘍
,
免疫組織化学
,
上腕
,
皮膚外科
Keyword:
Arm
,
Groin
,
Immunohistochemistry
,
Thoracic Neoplasms
,
Skin Neoplasms
,
Granular Cell Tumor
,
Dermatologic Surgical Procedures
pp.1309-1313
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016355259
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症例1は68歳女性で、右上腕の結節を主訴とした。右上腕に大豆大で皮内から皮下にかけて弾性硬に触れる常色結節を認めた。症例2は62歳男性で、左前胸部の結節を主訴とした。左前胸部に拇指頭大で皮内から皮下にかけて弾性硬に触れる紅色結節を認めた。下床との可動性は良好で、表皮との可動性は不良であった。症例3は66歳女性で、右鼠径部の結節を主訴とした。右鼠径部に拇指頭大の表皮に乳頭腫状変化を伴う紅褐色局面を認めた。下床に拇指頭大の腫瘤を触れ、下床への浸潤が強く、可動性が不良であった。3例とも局所麻酔下に摘出術を施行した。病理組織学的に腫瘍細胞は類円形の豊富な胞体を有する比較的大型の細胞で、細胞質に好酸性の微細な顆粒を伴っていた。免疫組織学的に腫瘍細胞はS-100染色で陽性、細胞質の顆粒はPAS染色で陽性を示し、顆粒細胞腫と診断した。3例とも術後に再発を認めていない。
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