臨床
デノスマブ治療におけるビスホスホネート製剤先行投与が与える影響
新美 塁
1
,
河野 稔文
,
伊藤 秀樹
,
西原 淳
,
河野 稔彦
,
須藤 啓広
1富田浜病院 整形外科
キーワード:
Calcium
,
光子吸収分析
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
性因子
,
大腿骨頸
,
皮下注射
,
経口投与
,
腰椎
,
Alendronate
,
治療成績
,
Minodronic Acid
,
Risedronic Acid
,
Denosumab
,
NTx Telopeptide
Keyword:
Denosumab
,
Administration, Oral
,
Risedronate Sodium
,
Femur Neck
,
Injections, Subcutaneous
,
Lumbar Vertebrae
,
Osteoporosis
,
Sex Factors
,
Absorptiometry, Photon
,
Bone Density
,
Treatment Outcome
,
Alendronate
,
Collagen Type I Trimeric Cross-Linked Peptide
,
YM 529
,
Calcium
pp.335-340
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016278434
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デノスマブの治療成績に先行治療が与える影響について検討した。デノスマブを用いて骨粗鬆症治療を開始した症例43例(男性14例、女性29例、平均80±7歳)を新規群、ビスホスホネート製剤(BP製剤)からの切り替え症例40例(男性1例、女性39例、平均81±7歳)を切り替え群とし、治療成績について検討した。その結果、デノスマブ60mgの12ヵ月投与で、12ヵ月後の腰椎骨密度は、投与前に比較して新規群で平均8.2±9.2%、切り替え群で平均4.9±7.6%増加していた。大腿骨頸部骨密度は新規群で平均2.2±5.1%増加、切り替え群で平均1.8±4.2%増加した。尿中I型コラーゲン架橋N-テロペプチドについては、治療開始時は新規群が有意に高かったが、4ヵ月後以降は両群とも同程度で推移した。血清カルシウムについては、治療開始時は有意差がみられたが、1ヵ月後以降は有意差はみられなかった。血清カルシウムの低下量は、4ヵ月後以降は切り替え群で有意に低下していた。以上の結果より、デノスマブ治療成績はデノスマブで治療を開始した症例とBP製剤からの切り替えで異なる可能性が示唆された。
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