手術症例報告
S状結腸癌異時性限局性腹膜播種に対して腹腔鏡下切除を施行した1例
三城 弥範
1
,
藤本 佳也
,
秋吉 高志
,
長山 聡
,
福長 洋介
,
上野 雅資
1がん研究会有明病院 消化器外科
キーワード:
S状結腸腫瘍
,
腫瘍多剤併用療法
,
術後合併症
,
腫瘍播種
,
腺癌
,
腹腔鏡法
,
腹膜腫瘍
,
Bevacizumab
,
腹膜切除
,
FOLFOX Protocol
,
PET-CT検査
Keyword:
Bevacizumab
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Adenocarcinoma
,
Positron Emission Tomography Computed Tomography
,
Laparoscopy
,
Peritoneal Neoplasms
,
Neoplasm Seeding
,
Postoperative Complications
,
Sigmoid Neoplasms
,
Folfox Protocol
pp.105-108
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/J00620.2017196489
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症例は47歳男性で、貧血と血便を主訴に受診し、精査でS状結腸癌を認めた。腹腔鏡下S状結腸切除を行った。腫瘍は小腸間膜に浸潤し、小腸を合併切除した。術後補助化学療法(FOLFOX)を行い、その後約2年間に再発は認めなかった。PET-CTでDouglas窩に異常集積を伴う結節を認め、播種と判断した。全身化学療法としてFOLFOX+ベバシズマブを開始し、12コース施行した。CTでは結節は5.7mmまで縮小し、PET-CTで集積は認めず、遠隔転移の出現も認めなかった。開脚位にて体位をとり、通常の直腸手術に準じて5ポートとし、直腸は温存し、播種結節のみを切除した。病理組織学的検査では、いずれの結節も中分化型腺癌で原発のS状結腸癌からの転移として矛盾せず、切除断端は陰性であった。その後、無再発生存中である。
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