発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013325747
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49歳女。結腸膀胱瘻を伴うS状結腸癌で前方骨盤内臓全摘術(根治度B)と代用膀胱造設術を受け、その後9年間に3個の肝転移(右側)、5個の肺転移(右4回/左3回)を来たし各々切除術を受けていた。2年後に6回目の右肺転移が出現し、irinotecan/S-1療法を約1年半行った後にmFOLFOX療法を22クール、次いでbevacizumab(BV)を併用したところPS 0となった。今回、mFOLFOX+BV療法6コース目を開始したところ、4時間後に悪寒・発熱が出現し、9時間後に喀血を認め、血小板数が著明に減少した。緊急血小板輸血にて血小板数は回復し、その後の薬剤によるリンパ球幼若化試験でoxaliplatinが陽性を示したため、oxaliplatinによる薬剤性血小板減少症と診断した。以後capecitabine+BV療法に変更して外来で治療継続中であるが、血小板減少症の再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013