臨床と研究
化学療法により病勢コントロールされている大腸癌リンパ節転移・腹膜播種再発に対する手術治療の意義
清水 徹一郎
1
,
堀江 久永
,
田中 宏幸
,
鯉沼 広治
,
宮倉 安幸
,
安田 是和
1自治医科大学 消化器・一般外科
キーワード:
腫瘍多剤併用療法
,
腫瘍再発
,
腫瘍播種
,
リンパ行性転移
,
腺癌
,
大腸腫瘍
,
腹膜腫瘍
,
治療成績
,
転移巣切除
,
腹部CT
,
IFL Protocol
,
FOLFOX Protocol
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Adenocarcinoma
,
Neoplasm Seeding
,
Lymphatic Metastasis
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Peritoneal Neoplasms
,
Colorectal Neoplasms
,
Treatment Outcome
,
Metastasectomy
,
Folfox Protocol
,
IFL Protocol
pp.763-768
発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014367329
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根治手術を施行した大腸癌994例のうち、術後の再発に対する化学療法でSD(安定)となり、再発巣(リンパ節転移や腹膜播種)に対し再手術(R0手術)が可能と判断された5例について再手術の成績を検討した。対象は全例男性で、年齢は40~71(中央値59)歳であった。全例とも再手術により再発巣を遺残なく切除することができたが、術後5ヵ月以内(中央値4ヵ月)と早期に再々発を来たした。なお、全例とも再発巣切除前に確認されていなかった新病変による再々発であった。再々発後の治療については、1例にS-1内服治療、その他の症例にFOLFIRIまたはFOLFOXに分子標的薬を加えた治療が行われた。再手術後の生存期間は14~44(中央値33)ヵ月と比較的良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014