手術症例報告
Malrotation typeの腸回転異常症を合併した盲腸癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術をし得た1例
木谷 嘉孝
1
,
戸田 重夫
,
花岡 裕
,
森山 仁
,
的場 周一郎
,
黒柳 洋弥
1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 消化器外科
キーワード:
術前診断
,
腺癌
,
腸間膜静脈
,
腹腔鏡法
,
盲腸腫瘍
,
リンパ節郭清
,
下腸間膜動脈
,
腸回転異常
,
小腸切除
,
大腸切除
,
回盲部
,
腹部CT
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Cecal Neoplasms
,
Mesenteric Veins
,
Lymph Node Excision
,
Laparoscopy
,
Mesenteric Artery, Inferior
pp.99-103
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/J00620.2017196488
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症例は50歳女性で、便潜血陽性を主訴に下部消化管内視鏡を施行し、盲腸に半周性2型進行大腸癌を認めた。腹部造影CTでは、骨盤内に落ち込んだ盲腸に壁肥厚を認め、近傍に領域リンパ節の腫脹を認めた。十二指腸は、上腸間膜動脈の背側を通らず、Treiz靱帯を形成していなかった。上腸間膜動脈と上腸間静脈の位置関係が逆転している所見は認めなかった。画像上、腸回転異常症を疑った。硬膜外麻酔併用全身麻酔下に手術を施行した。上行結腸は後腹膜に固定されておらず、Ladd靱帯にて右側腹部の腹壁とつながり、malrotation typeの腸回転異常症と診断した。術後は合併症なく順調に経過し、第12病日に退院した。
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