手術症例報告
左骨盤腎を伴ったS状結腸癌に対し腹腔鏡手術を施行した1例
松本 克孝
1
,
澤山 浩
,
森田 圭介
,
水元 孝郎
,
久保田 竜夫
,
宮成 信友
1国立病院機構熊本医療センター 外科
キーワード:
S状結腸腫瘍
,
大腸内視鏡法
,
腹腔鏡法
,
骨盤腎
,
腹部CT
Keyword:
Colonoscopy
,
Laparoscopy
,
Sigmoid Neoplasms
pp.1367-1370
発行日 2016年9月15日
Published Date 2016/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/J00620.2017025635
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症例は45歳女性で、検診にて便潜血陽性を指摘された。大腸内視鏡検査でS状結腸に3cm大の2型腫瘍を認め、生検にて高分化型腺癌と診断した。腹部造影CT検査では、明らかな遠隔転移は認めず、左骨盤腎を認めた。3D構築画像では、下腸間膜動脈は左骨盤腎により右側へ圧排され、骨盤腎には両側総腸骨動脈から1本ずつ腎動脈を認めた。左結腸動脈を温存したD3郭清を施行した。左骨盤腎、及び支配血管や尿管は露出することなく温存可能であった。術後経過良好にて術後10日目に自宅退院となった。術後内服補助化学療法を半年間施行し、術後3年現在、無再発生存中である。
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