発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017032245
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34歳女(5経妊1経産)。切迫早産のため妊娠23週6日に入院したが、排便時出血を認め、妊娠26週0日に外科へ紹介受診した。下部消化管内視鏡検査ではS状結腸に3/5周を占める2型腫瘍を認め、生検の結果腺癌であった。妊娠30週0日に腹式深部横帝王切開術により、1340g、アプガースコア8~9点の女児を出産し、分娩8病日にS状結腸切除術とD3郭清を施行した。子宮が視野の妨げにならずに十分にリンパ節郭清を行うことができたが、5日後に縫合不全を呈したため、横行結腸人工肛門造設術とドレナージ術を施行した。術後補助化学療法としてS-1を投与し、術後1年10ヵ月で人工肛門閉鎖術を行った。術後7年現在、再発なく経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2016