発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014230544
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73歳男。69歳時、原発性肺癌に対して化学療法を施行した。化学療法施行中、治療効果判定目的の腹部造影CTでS状結腸癌を指摘された。腹痛を認め、腹部X線像で腫瘍によるサブイレウスの状態であったため緊急入院した。下部消化管内視鏡では、S状結腸に全周性の2型腫瘍を認めた。内視鏡は口側へ通過できなかった。腹部造影CTでは、S状結腸に遷延性造影効果を受ける腫瘤性病変を認めた。病変周囲のリンパ節の腫大を認めた。下大静脈は大動脈左側を走行し、左腎静脈と合流した後に、第1腰椎レベルで大動脈前面を大動脈右側に屈曲し、肝下部下大静脈に連なっていた。左側下大静脈を伴うS状結腸癌と診断し、手術を施行した。術後経過は良好で、術後7日目に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2014