Japanese
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臨床経験
急性胆囊炎に対する緊急胆囊摘出術の治療成績―新ガイドラインからみた検討
Surgical outcome of urgent cholecystectomy for acute cholecystitis:a retrospective analysis based on new guidelines
藤田 純
1
,
宮田 隆司
1
,
中村 直彦
1
,
藤田 秀人
1
,
上田 順彦
1
,
高村 博之
1
J. Fujita
1
,
T. Miyata
1
,
N. Nakamura
1
,
H. Fujita
1
,
N. Ueda
1
,
H. Takamura
1
1金沢医科大学一般・消化器外科学
キーワード:
急性胆囊炎
,
合併症
,
Tokyo Guidelines 2018
Keyword:
急性胆囊炎
,
合併症
,
Tokyo Guidelines 2018
pp.929-932
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_929
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急性胆囊炎は一般診療で遭遇する急性腹症の一つであり,標準的な診断と治療を適切に行うことが要求される.急性胆囊炎に対する標準治療は,軽症例,中等症例の一部には早期の胆囊摘出術を第一選択とすることが推奨されてきた1).しかし近年,急速な高齢化に伴い,多くの併存疾患をもつ患者が増加しており,急性胆囊炎においても年齢や全身状態を考慮した治療方針の決定が重要となっている.Tokyo Guidelines 2018(TG18)では治療フローチャートが一部改訂され,Charlson comorbidity index(CCI)とAmerican Society of Anesthesiologists physical status classification(ASA-PS)を用い,手術高リスク群の判別と治療方針が明記された2).今回,当院で急性胆囊炎に対し緊急手術加療を施行した症例を後方視的に調査し,TG18におけるリスク別に術前臨床学的特徴と治療成績を明らかにすることによりTG18の有用性を検討することを目的とした.
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