特集 高齢者の消化器疾患 ― 適切な診断法と治療法を目指して
11.胆囊結石・胆囊炎
小嶋 啓之
1
,
向井 俊太郎
1
,
糸井 隆夫
1
1東京医科大学臨床医学系消化器内科学分野
キーワード:
高齢者
,
急性胆囊炎
,
Tokyo Guidelines 2018
,
チャールソン併存疾患指数
,
胆囊ドレナージ
Keyword:
高齢者
,
急性胆囊炎
,
Tokyo Guidelines 2018
,
チャールソン併存疾患指数
,
胆囊ドレナージ
pp.207-214
発行日 2022年1月20日
Published Date 2022/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002093
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日本の高齢者人口は増加傾向であり,高齢者における胆囊結石・胆囊炎との遭遇頻度も高くなっている.「胆石症診療ガイドライン」や,急性胆囊炎診療ガイドラインである「Tokyo Guidelines 2018」(TG18)において,診断基準・重症度判定基準を用いて適切な治療方針を決定していくことが重要である.またTG18の特色として,全身状態の評価にCCIとASA-PSを用いて,手術の可否を判定している.とくに高齢者においては全身状態や臓器障害,抗血栓薬の使用頻度から手術リスクの高い場合が多く,胆囊ドレナージを検討することが多くなる.急性胆囊炎の救命率を上げるには,初期治療を行いながら,迅速に全身状態と重症度を評価し,適切な治療を選択していく必要がある.
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