Japanese
English
特集 急性腹症における低侵襲な治療法選択
急性胆囊炎に対する早期腹腔鏡下胆囊摘出術
Early scheduled laparoscopic cholecystectomy for patients with acute cholecystitis
近森 文夫
1
,
国吉 宣俊
2
,
鍵山 惣一
2
,
国吉 和重
3
,
河島 孝彦
4
,
高瀬 靖広
4
Fumio CHIKAMORI
1
1国吉病院消化器外科
2国吉病院内科
3国吉病院麻酔科
4つくば双愛病院外科
キーワード:
急性胆囊炎
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
経皮経肝胆囊ドレナージ
,
endoscopic IVR surgery
Keyword:
急性胆囊炎
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
経皮経肝胆囊ドレナージ
,
endoscopic IVR surgery
pp.1037-1042
発行日 2006年8月20日
Published Date 2006/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100947
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要旨:急性胆囊炎診療ガイドラインでは,ハイリスク例を除外したうえで積極的に早期腹腔鏡下胆囊摘出術(LC)を適応していくことが推奨されている.その延長線上におけるさらなる工夫として経皮経肝胆囊ドレナージ(PTGBD)先行早期LCについて報告する.急性胆囊炎症例を,待機遅延LC施行21例(Ⅰ群),PTGBD非先行早期LC施行9例(Ⅱ群),PTGBD先行早期LC施行56例(Ⅲ群)に分け検討した.術中胆管造影成功率はⅠ群66%,Ⅱ群67%に対して,Ⅲ群98%と良好であった.LC平均手術時間はⅠ群154分,Ⅱ群116分に対して,Ⅲ群92分と良好であった.LC術後平均入院期間はⅠ群18日に対して,Ⅱ群9日,Ⅲ群9日と短く,全平均入院期間はⅠ群27日に対して,Ⅱ群14日,Ⅲ群15日と短かった.開腹移行率はⅠ群38%,Ⅱ群33%に対して,Ⅲ群は4%と低率であった.以上より,急性胆囊炎に対するPTGBD先行早期LCは積極的に推奨されるものと思われた.
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