人工関節置換術-最新の知見
特殊な疾患、高度の変形を伴う例に対する人工関節 腫瘍 大腿骨近位部転移性骨腫瘍に対する腫瘍用人工骨頭置換術の手術手技と成績
熊谷 洋
1
,
西野 衆文
,
鎌田 浩史
,
山崎 正志
,
三島 初
1筑波大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
腺癌
,
大腿骨腫瘍
,
日常生活活動
,
肺腫瘍
,
予後
,
治療成績
,
股関節置換術
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Adenocarcinoma
,
Femoral Neoplasms
,
Lung Neoplasms
,
Radiography
,
Prognosis
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.202-206
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270831
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大腿骨近位部転移性骨腫瘍に対する腫瘍用人工骨頭置換術の手術手技と成績について検討した。大腿骨近位部の転移性骨腫瘍に対して腫瘍用人工骨頭置換術を行った8例を対象とした。手術内容ではステムの固定方法は最初の2例はセメントレス固定、後の6例はセメント固定であった。術後合併症は、症例1は創部の発赤・腫脹・熱感が誘因なく出現し、術後感染の診断で手術を行った。最終のADLは、生存5例でPS3が1例、PS1が4例で、JOAスコアは平均で63.4点であった。症例5以外で、T字杖歩行が可能となった。症例5は臼蓋荷重部に骨転移があり、荷重を制限し、車椅子移乗までのADLとした。T字杖歩行獲得までの期間は、1例で2週、2例で3週、3例で4週程度であった。最終経過観察時まで5例が生存し、累積生存率は1年で100%であった。X線像は全例に弛みなどの異常所見を認めなかった。
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