股関節疾患の治療 up-to-date
腫瘍性疾患の治療 大腿骨近位転移性骨腫瘍に対する人工骨頭置換術後の予後と歩行機能
中島 浩敦
1
,
片桐 浩久
,
高橋 満
,
杉浦 英志
1愛知県がんセンター愛知病院 整形外科
キーワード:
股関節
,
骨腫瘍
,
消化器腫瘍
,
大腿骨腫瘍
,
乳房腫瘍
,
肺腫瘍
,
歩行
,
股関節置換術
Keyword:
Breast Neoplasms
,
Bone Neoplasms
,
Digestive System Neoplasms
,
Femoral Neoplasms
,
Gait
,
Hip Joint
,
Lung Neoplasms
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.177-180
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010197589
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大腿骨近位転移性骨腫瘍に対する人工骨頭置換術後の予後と歩行機能について検討した。対象は1993~2006年までに治療した大腿骨近位転移性骨腫瘍40例41肢(男性22例、女性18例、平均年齢63.4歳)であった。術後経過観察期間平均17ヵ月の結果、1)局所再発は4例に認められたが、全例で再手術を必要とせず患肢機能に影響はなかった。2)除痛効果は優(疼痛完全消失で鎮痛薬不要)34肢、良(疼痛大部分消失で時々鎮痛薬必要)7肢であり、歩行機能維持・再獲得できたのは34例(85%)であった。3)累積生存率は6ヵ月:60%、12ヵ月:35%、24ヵ月:21%で、歩行不能をエンドポイントとした歩行可能累積生存率は6ヵ月:48%、12ヵ月:34%、24ヵ月:17%であった。更に歩行可能34例の歩行可能期間は平均17.8ヵ月であり、生存期間に対する割合は平均75.9%であった。4)Katagiriの予後予測スコアが0~2点群では3点群に比し累積生存率、歩行可能累積生存率、歩行可能期間が有意に高値であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010