人工関節置換術-最新の知見
特殊な疾患、高度の変形を伴う例に対する人工関節 骨系統疾患、骨代謝疾患など 強直性脊椎炎に対する人工股関節全置換術と再置換術
馬場 智規
1
,
一青 勝雄
,
前澤 克彦
,
野沢 雅彦
,
金子 和夫
1順天堂大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
再手術
,
脊椎炎-強直性
,
日常生活活動
,
治療成績
,
股関節置換術
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Radiography
,
Spondylitis, Ankylosing
,
Reoperation
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.234-237
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270838
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強直性脊椎炎に対する人工股関節全置換術(THA)と再置換術について検討した。THAを施行した24例35関節を対象とした。全例セメントレスTHAを施行した。JOAスコアは術前平均24.4±12.3点、最終調査時平均80.1±10.4点と有意に改善した。再置換術を終点にした生存率は10年で100%、15年で82.5%、23年で54.7%であった。再置換術が施行された4例5関節で、原因はすべて無菌性の弛みであった。後療法は、術後6週間は免荷として10週で全荷重とした。最終調査時のJOAスコアは平均77.2±3.0点と、比較的良好な結果を維持した。また、1例に再置換術後15年で臼蓋コンポーネントの外方開角が3°の経年的変化とスクリューの弛みを認めた。異所性骨化は初回手術で10股、再置換術では1例に認めたが、異所性骨化に伴う再拘縮や疼痛の増強は認めなかった。その他の合併症は初回手術で5例に認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014