骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
大腿骨近位部(頸部)骨折の病態・診断・治療と連携 手術適応と手術術式 大腿骨転子部骨折の治療成績 sliding hip screw法とshort femoral nail法の比較
杉田 大輔
1
,
小久保 安朗
,
彌山 峰史
,
根来 航平
,
内田 研造
,
馬場 久敏
1福井大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
股関節部骨折
,
内固定法
,
骨ネイル
,
骨ねじ
,
大腿骨頸部骨折
,
歩行
,
失血-外科
,
治療成績
,
手術時間
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Screws
,
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Gait
,
Hip Fractures
,
Radiography
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Operative Time
pp.146-150
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139408
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大腿骨転子部骨折に対し、sliding hip screwで骨接合術を施行した169例(男49例、女120例、平均79.4歳;SHS群)と、short femoral nailを用いた65例(男13例、女52例、平均84.0歳;SFN群)の成績を比較した。手術時間はSHS群平均52.5分、SFN群30.4分、出血量はそれぞれ85ml、48mlと有意差が認められた。X線学的評価で、ラグスクリューのテレスコーピング量は両群とも術後0~2週までで最大となり、SFN群は骨折型による差はなかったが、SHS群では術後2週以降、Evans分類group 1~2の症例に比較してgroup 3~4で有意に大きくなった。最終観察時のADL(歩行能力5段階評価)は、術前と同レベルがSHS群53.8%、SFN群49.2%で、2段階以上の低下はそれぞれ14例、0例であった。再手術を要したのは8例(SHS群7例、SFN群1例)で、偽関節4例、インプラント破損、過度のテレスコーピングによる歩行不能、カットアウト、転倒による頸部内側骨折各1例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011