経験と考察
大腿骨頸部・転子部骨折術後に人工骨頭置換再手術を要した症例の再手術原因に関する検討
中馬 敦
1
,
斉藤 忍
,
萩原 義信
,
仲澤 徹郎
,
国司 俊一
,
阿部 功
1城東社会保険病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
股関節部骨折
,
内固定法
,
骨ネイル
,
骨ねじ
,
骨板
,
再手術
,
術後合併症
,
大腿骨頸部骨折
,
歩行
,
人工器官機能不全
,
治療成績
,
股関節置換術
,
骨折-補綴物周囲
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Plates
,
Bone Screws
,
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Gait
,
Hip Fractures
,
Radiography
,
Prosthesis Failure
,
Postoperative Complications
,
Reoperation
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Periprosthetic Fractures
pp.1137-1141
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015009302
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2006年1月~20012年6月に手術的治療を行った70歳以上の大腿骨頸部・転子部骨折170例のうち、術後人工骨頭置換再手術を要した4例について再手術の原因を検討した。内訳は男1例、女3例、受傷時平均年齢87.3歳であり、初回の骨折型と手術の方法、再手術の理由、ならびに受傷前と再手術後の歩行能力および生命予後を調査した。再手術率は2.4%で、再手術の理由は転倒による転子下骨折1例、CHSのラグスクリューのcut outによる転位1例、CHSのプレート部再骨折1例、Hip Nailのラグスクリューのcut outによる転位1例であり、再手術例ではADLが低下し、生命予後不良の症例が多かった。再手術回避のためには初回治療時に骨折型を考慮した適切な術式選択、骨折の良好な整復、適切な内固定器具の選択および固定手技に留意する必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014