発行日 2012年5月1日
Published Date 2012/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012339626
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従来のintertrochanteric antegrade nail(Inter TAN)、および改良後の10Sも含めた術後短期成績について検討した。Inter TANを使用して骨接合術を行い、術後2週間以上経過観察できた39例(男10例、女29例、平均年齢81.5歳)を対象とした。従来のInter TANを使用した従来群(25例)とシャープに改良した10Sを使用した10S群(14例)で比較したところ、手術時間について両群で有意差は認めなかったものの10S群で短い傾向があった。また、従来群で挿入に難渋した症例が2例あったが、10S群では挿入難渋例はなかった。術中コンプレッション量は平均4.2mm、最終スライディング量は平均1.8mm、合計短縮量は平均6.0mmであった。合併症は、ネイル挿入に難渋しリーミングを繰り返し髄腔内から持続的な出血でショックにいたった1例と、カットアウトの1例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012