運動器疾患に対する最小侵襲手術
最小侵襲手術の功罪 術後成績 腰椎すべり症に対する小切開を用いた腰椎前方固定術(mini-ALIF)
竹内 一裕
1
,
中原 進之介
,
高橋 雅也
,
橋本 敏行
,
寺本 亜留美
1国立病院機構岡山医療センター 整形外科
キーワード:
脊椎固定術
,
脊椎すべり症
,
腰椎
,
最小侵襲手術
,
失血-外科
,
治療成績
,
手術時間
Keyword:
Lumbar Vertebrae
,
Spinal Fusion
,
Spondylolisthesis
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Operative Time
pp.208-213
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011225843
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不安定性を有する変性疾患に対し小切開で腰椎前方固定術を行った73例(男43例・女30例・平均56.9歳)の成績を報告した。後方固定追加は53例、前方単独が20例で、平均経過観察期間はそれぞれ5.1年、2.5年であった。日整会腰痛治療成績判定基準では術前平均14.6点が術直後22.4点、最終観察時24.0点と改善し、後方追加群と前方単独群の比較では最終観察時で前方単独群が良好であったが有意差はなく、腰痛の再燃や違和感の訴えは前方単独群で少なかった。画像評価では、術後2年までは術直後より固定隣接椎間での可動域の増大を認める症例があり、その傾向は前方単独群で多かった。5年以上経過例において椎間板狭小化は固定椎上端で3/33例、下端で8/28例に、椎体終板の変化は隣接下位にのみ3例で認めた。また明らかな不安定性は後方追加群で隣接上位に1例、下位に2例認めたが、前方単独群ではなかった。
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