発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007226686
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腰椎変性すべり症に対し1椎間の初回後方進入腰椎椎体間固定術(PLIF)を施行し1年以上追跡した240例(男性89例、女性151例、手術時平均年齢67.5歳)について、術中・術後早期の合併症を詳細に調査し、その発生に関する危険因子を分析した。使用固定材料や細かな術式はほぼ一定で、平均手術時間は175分、平均術中出血量は746mlであり、平均経過観察期間は75.8ヵ月であった。JOAスコアは術前14.5点から術後1年で24.7点へ有意に改善した。合併症は一過性のものを含め90例(37.5%)に生じ、7.5%は最終追跡時においても神経症状が後遺した。合併症を生じた群での手術時間、術中出血量はそれぞれ189分、870mlであり、合併症を生じなかった150例(62.5%)の166分、672mlと比較して有意に多かった。多変量解析の結果では手術時間が有意な合併症発生の危険因子であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007