発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010187303
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自家腸骨採骨を行わず、移植骨としてβ-リン酸三カルシウムと局所骨のみを用いた多椎間腰椎後側方固定術を行った16例の術後成績を検討した。術後経過観察期間は平均21ヵ月であった。手術時間は平均208分、出血量は平均403mlで、輸血を行った症例はなかった。椎間別では、手術時間は平均で2椎間190分、3椎間262分、4椎間266分、出血量は平均で2椎間313ml、3椎間895ml、4椎間450mlであった。JOAスコアは、ADLを除いた15点満点で術前平均6.9点が術後平均12.8点に改善した。平林の改善率は72.3%であった。術後1年のreconstruction CT冠状断像では全例横突起間に連続した骨癒合塊を認め、骨癒合と判断した。以上、本術式は自家腸骨採骨と比較して手術侵襲の少ない有用な術式であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010