運動器疾患に対する最小侵襲手術
骨折手術 関節・近傍骨折 膝蓋骨骨折に対するポリエチレン編糸を用いた小皮切骨接合術
四本 忠彦
1
,
松浦 幸男
,
内尾 祐司
1出雲市民病院 整形外科
キーワード:
関節可動域
,
骨折
,
内固定法
,
膝蓋骨
,
膝外傷
,
最小侵襲手術
,
Polyethylene
,
皮膚切開
Keyword:
Fracture Fixation, Internal
,
Knee Injuries
,
Patella
,
Range of Motion, Articular
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Polyethylene
,
Fractures, Bone
pp.183-187
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011225839
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膝蓋骨骨折に対するポリエチレン編糸を用いた小皮切骨接合術似て手術を行った9例9膝(男2例・女7例・平均66.3歳)の成績を報告した。骨折型は横骨折8例、下極骨折1例で、骨折部の転位は平均3.7mmであった。全例、再骨折や糸に起因する合併症を認めなかったが、1例で退院後の再診がなく、1ヵ月目の受診時に術創部皮下に感染徴候を認めた。骨・関節に感染所見はなく、皮下デブリドマン・創処置を行い、感染は鎮静化して社会復帰を果たした。術後経過観察期間12~35ヵ月で、骨癒合時期は平均11.6週であった。最終調査時の膝関節可動域(ROM)は伸展4.4°~屈曲136.7°で、それぞれ患健側差はほぼ認めなかった。Lysholmスコアは平均93.6点であった。症例:85歳男。転倒による左膝蓋骨横骨折に対し手術治療を行った。受傷後12週で骨癒合を認め、27ヵ月で膝関節ROMは伸展10°~屈曲135°で健側との差がなく、Lysholmスコア94点で合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011