運動器疾患に対する最小侵襲手術
骨折手術 関節・近傍骨折 手指の関節近傍骨折に対する鋼線固定
千馬 誠悦
1
1中通総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
骨折
,
内固定法
,
骨ワイヤー
,
手指関節
,
手指外傷
,
最小侵襲手術
,
治療成績
Keyword:
Bone Wires
,
Finger Injuries
,
Finger Joint
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Fractures, Bone
pp.172-178
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011225837
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手指の関節近傍骨折に対する鋼線固定の手技を部位別に紹介し、症例を提示した。末節骨陥没骨折では末節骨の先端あるいは側面から鋼線を刺入し、Hintringer法に準じて経皮経骨髄的に関節面を整復する。整復後は再陥没を防止するため骨片間を固定するか、陥没骨片の遠位に鋼線を刺入する。背側脱臼を伴っている場合は背側転移をブロックする鋼線の刺入を追加する。中節骨頸部骨折では転移している側から鋼線をintrafocal pinningして整復固定する。中節骨近位指節間(PIP)関節面陥没骨折、PIP関節脱臼骨折では末節骨の関節面陥没骨折と同様に、経皮経骨髄的にあるいは骨折部から髄内に鋼線を刺入して整復する。基節骨頸部骨折は小児ではintrafocal pinning法で整復操作と固定が可能となる。基節骨中手指節関節面陥没骨折では観血的整復が必要となり、背側から進入して陥没骨折を直視下に整復し、鋼線を2~3本刺入して固定する。
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