運動器疾患に対する最小侵襲手術
骨折手術 関節・近傍骨折 All-inside meniscal repair systemを用いた脛骨顆間隆起骨折に対する鏡視下縫合固定術の工夫
落合 聡司
1
,
萩野 哲男
,
渡邉 義孝
,
千賀 進也
,
波呂 浩孝
1国立病院機構甲府病院 スポーツ・膝疾患治療センター
キーワード:
X線診断
,
関節鏡法
,
脛骨骨折
,
内固定法
,
縫合法
,
下肢装具
,
Ultra-High Molecular Weight Polyethylene
Keyword:
Arthroscopy
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Suture Techniques
,
Tibial Fractures
,
Ultra-high Molecular Weight Polyethylene
pp.188-192
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011225840
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脛骨顆間隆起骨折に対して低侵襲な鏡視下縫合固定術を行った7例7骨折(男5例・女2例・平均23.7歳)の成績を報告した。本手術はpull-out固定法に改良を加え、all-inside法による鏡視下半月板縫合機器(Meniscal Viper Repair System)を利用し、さらに強固な固定性を得ることを目的に超高分子量ポリエチレン糸を使用した。対象の骨折型はMeyers & Zaricznyjの分類でtype IIが1例、type IIIが4例、type IVが2例であった。術後経過観察期間6~24ヵ月で、全例術直後の整復位を失うことなく、良好な骨癒合が得られた。その時点の膝関節可動域(ROM)は、手術までの待機期間が15日であった1例に8°の伸展制限がみられたが、他の症例は正常ROMまで改善が得られ、脛骨前方移動量は平均3.4mmであった。またLysholmスコアによる評価では、術前平均15.4点が最終観察時94.2点と良好な成績が得られた。
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