発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007085025
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18歳男。膝関節屈伸運動中、突然出現した左膝関節部疼痛を主訴とした。単純X線軸写像では膝蓋骨が外側に脱臼したままの状態で内側固有関節面から垂直関節面にかけて欠損陥凹像を認め、膝蓋骨脱臼時に骨軟骨骨折が生じたと考えられた。徒手整復後のX線では大腿膝蓋関節内に薄い遊離骨片を認めた。受傷後5週時では屈曲時疼痛およびMRIプロトン密度横断像における遊離骨軟骨片、関節液の貯留を認め、左関節鏡検査、骨軟骨片の観血的整復固定術、併せて外側解離術、内側広筋前進術を施行した。術後8ヵ月で疼痛、関節可動域制限および再脱臼は認めず、MRIにおいて骨癒合が確認された。術後2年の単純X線像では骨折部に軽度の不整像を認めるが、膝蓋大腿関節の適合性は良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007