関節周辺骨折 最近の診断・治療
手関節、手根骨、指関節 橈骨遠位端骨折に対する掌側ロッキングプレート固定の治療成績
波多野 栄重
1
,
岡田 正人
,
赤川 誠
,
廣村 健太郎
,
前岡 勇人
,
松本 忠美
1金沢医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
内固定法
,
骨板
,
橈骨骨折
,
治療成績
Keyword:
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Radius Fractures
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
pp.64-70
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2010044638
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掌側ロッキングプレート固定を行った橈骨遠位端骨折29例30手(男13手・女17手・平均59.8歳)の成績を報告した。使用機種はLCP Distal Radius Plate Systemが11手、Stellar Plateが10手、Acu-Loc Distal Radius Plateが9手であった。経過観察期間3~18ヵ月で、全例骨癒合が得られ、遷延治癒、偽関節はなく、神経損傷、血管損傷、感染などの合併症もなかった。X線学的評価では、いずれの計測値も術直後に有意に改善し、調査時まで正常範囲内に維持され、使用機種や年齢(65歳未満・以上)による差異はなかった。Cooneyスコアは平均79.3点で、excellent 7手、good 12手、fair 8手、poor 3手、項目別平均点は疼痛24.2点、機能23.3点、手関節可動域18.7点、握力13.2点であった。年齢別ではgood以上の成績良好例は65歳以上群で17手中9手、65歳未満群で13手中10手と65歳未満で多かった。成績良好群と不良群でX線学的計測値の推移に差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009