発行日 2008年1月1日
Published Date 2008/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008091683
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掌側転位型であるSmith骨折に対する掌側ロッキングプレートの治療成績について調査・検討した。術後12週以上経過観察可能であったSmith骨折12例を対象とした。尺側傾斜の整復位損失は0.7°であった。掌側傾斜の整復位損失は1.3°であった。Ulnar varianceは術直後:1.3mm、最終調査時:1.9mmで、0.6mmの橈骨短縮が生じた。最終調査時の手関節自動関節可動域(ROM)は背屈:健側比89%、掌屈:健側比82%、橈屈:健側比93%、尺屈:健側比85%となった。最終調査時の前腕ROMは回内:97%、回外:92%となった。最終調査時の握力は、72%となった。斉藤による最終調査時の治療成績評価基準はexcellent:10例、good:2例であった。Smith骨折に対しても軟骨下骨支持による整復位保持は有効であると思われ、より良好な整復位維持のためには掌側皮質骨の連続性を再建し、プレートによる支持効果と軟骨下骨支持を併せることが重要だと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008