上肢の外科 最近の進歩
肩関節疾患の治療 上腕骨近位部骨折に対する新しい内固定剤とその成績 上腕骨近位端骨折に対するStraight Nail Systemの使用経験 75歳以上の高齢者および偽関節例に対する経験を中心に
山口 浩
1
,
末永 直樹
,
大泉 尚美
,
山根 慎太郎
,
細川 吉博
,
金谷 文則
,
三浪 明男
1琉球大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
肩関節
,
関節可動域
,
偽関節
,
内固定法
,
骨ネイル
,
上腕骨骨折
,
リハビリテーション
,
高齢者
,
回旋筋腱板
,
治療成績
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Aged
,
Bone Nails
,
Fracture Fixation, Internal
,
Humeral Fractures
,
Radiography
,
Pseudarthrosis
,
Shoulder Joint
,
Rehabilitation
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Rotator Cuff
pp.51-55
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009019948
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著者等は、高齢者の上腕骨近位端骨折および同部位の偽関節に対する内固定材料として、独自に開発したStraight Nail Systemを用いている。本髄内釘の特長として、大結節部から斜方向でスクリュー挿入が可能であること、最近位スクリューが小結節から挿入可能(近位2本のスクリューが対側骨皮質と固定可能)であること、直線状形状で骨頭頂部から釘を挿入可能であり骨頭把持に有利であることなどが挙げられる。今回、その手術方法について紹介し、高齢者の上腕骨近位端骨折21例(以下;高齢骨折群)と同部位の偽関節14例(偽関節群)に対する手術成績について報告した。高齢骨折群の手術時年齢は75~95歳(平均82歳)で、手術成績は全例骨癒合が得られた。偽関節群の手術時年齢は55~90歳(平均73歳)で、全例骨癒合が得られ、最終観察時のJOAスコアは71~97点(平均85点)であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008