肩関節・肩甲帯部疾患 病態・診断・治療の現状 治療 保存的治療と手術的治療の現状
骨折と脱臼 上腕骨近位部骨折 高齢者の上腕骨近位部骨折に対する骨接合術の成績
米田 英正
1
,
渡邉 健太郎
,
水野 直樹
,
矢島 弘毅
,
矢崎 尚哉
,
佐々木 宏
1名古屋掖済会病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
内固定法
,
骨ネイル
,
骨板
,
上腕骨骨折
,
治療成績
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Plates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Humeral Fractures
,
Radiography
,
Treatment Outcome
,
Osteoporotic Fractures
pp.101-105
発行日 2010年10月25日
Published Date 2010/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2011097698
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当院で過去5年間に60歳以上の上腕骨近位部骨折患者に骨接合術を行った33例の成績を報告した。男性3例、女性30例、年齢60~92歳、骨折型(Neer分類)は2part骨折24例、3part骨折9例であった。術式の選択にあたっては、術前に単純X線とCTで外側頸部長(大結節頂点から外科頸骨折部外側端までの距離)と粉砕の程度を計測・評価し、髄内釘による内固定が困難と判断される「外側頸部長20mm以下の2part短頸型骨折」および「大結節粉砕を伴う3part骨折」例に対してはロッキングプレートを使用し、他の症例には髄内釘を使用した。ロッキングプレートを使用したのは14例(以下P群)、髄内釘を使用したのは19例(以下N群)であった。最終観察時のJOAスコアはN群が平均82.1点、P群が平均84.1点であり、有意な群間差はなかった。代表例としてN群の1例とP群の1例を提示した。
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