発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008030693
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50歳男。スノーボード中に転倒、左肩打撲し左肩挙上困難となった。自動屈曲40°、自動外転30°と自動可動域(ROM)制限、他動屈曲90°、他動外転60°と疼痛を伴う他動ROM制限を認めた。上腕骨大結節部に著明な圧痛を認めたが明らかな神経学的異常はなかった。単純X線前後像と肩甲骨Y像で大結節部骨折を、肩峰と上腕骨頭間に転位骨片を認めた。MRIでも同様に転位骨片を認め骨片は内側転位していた。冠状断像で骨片と棘上筋腱連結が確認でき、骨片転位を認める大結節裂離骨折と診断し外科的に治療した。関節鏡関節内評価では大結節裂離骨折が連結している棘上筋腱に牽引され大きく内側転位していた。上方関節唇損傷を認めデブリドマンのみ施行した。肩峰下滑液包内視鏡で裂離骨片を同定、整復操作した。術後左肩他動ROM訓練など理学療法を行い、4ヵ月で完全骨癒合できた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007