経験と考察
モジュラー型セメントレス大腿骨ステムを用いた初回人工股関節全置換術の術後成績
赤坂 嘉之
1
,
道下 和彦
,
伊藤 勝己
1地域医療機能推進機構湯河原病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節リウマチ
,
股関節
,
術後合併症
,
大腿骨
,
大腿骨頭壊死
,
変形性股関節症
,
治療成績
,
股関節置換術
,
セメントレス人工関節
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Femur
,
Femur Head Necrosis
,
Hip Joint
,
Radiography
,
Postoperative Complications
,
Osteoarthritis, Hip
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.946-950
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015339896
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対象は2001年7月~2004年3月にモジュラー型セメントレス大腿骨ステムを用いて初回人工股関節全置換術を行った62股(男8股、女54股、手術時平均年齢63歳)で、術後経過観察期間は平均10.2年であった。日本整形外科学会股関節機能判定基準は、術前平均43.3点から最終経過観察時平均92.5点となった。合併症は、術中骨折6股、術後脱臼2股であり、再置換は1股に行った。ステム遠位部の破損を1股で認めたが、臨床症状はなく経過観察中である。X線評価では、ステムは内反位17股、中間位41股、外反位1股で挿入され、ステム固定性評価は、bony ingrowth 59股、fibrous stable 3股であった。スリーブ周囲骨反応は、骨新生像を59股(95.1%)、ストレスシールディングを52股(83.9%)、大転子部ポリッシュ部分の骨溶解像を15股(24.2%)に認めた。ステム先端の骨新生像は6股、ステム周囲の皮質骨肥厚は8股、髄腔内におけるステム周囲reactive lineは34股で認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015