発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008012102
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人工股関節全置換術(THA)後患者の腰椎彎曲、骨盤傾斜、股関節屈曲拘縮(FC)、大腿骨傾斜の関連について検討した。対象は両側THA後半年以上経過し、X線像上インプラントの弛みがなく、支持なしで立位・歩行が安定した25例で、全例女性、平均年齢73.0±10.1歳、術後平均経過年数2.50±1.75年であった。Prone hip extension testにより、FCなし11例、FC≦10°7例、FC>10°7例に分類し、立位時の単純X線像より腰椎前彎角(前彎角)、骨盤傾斜角(骨盤角)、大腿骨近位半の後方傾斜角(大腿角)を計測した。その結果、全群で前彎角と骨盤角に強い負相関を、FC>10°群のみ骨盤角と大腿角に強い正相関、前彎角と大腿角に強い負相関を認めた。THA後の患者においてFC>10°の場合、立位時の腰椎前彎が少ないほど骨盤と大腿骨が後傾することが示唆された。
©Nankodo Co., Ltd., 2007