経験と考察
原発性骨粗鬆症の橈骨骨密度に及ぼす新規ミノドロン酸水和物の効果の検討
佐藤 栄一
1
,
萩野 哲男
,
落合 聡司
,
佐藤 信隆
,
安藤 隆
,
市川 二郎
1山梨大学 整形外科
キーワード:
骨粗鬆症
,
骨密度
,
橈骨
,
腹部
,
臨床試験
,
治療成績
,
めまい感
,
Minodronic Acid
,
NTx Telopeptide
,
不快症状
Keyword:
Abdomen
,
Clinical Trials as Topic
,
Dizziness
,
Osteoporosis
,
Radius
,
Bone Density
,
Treatment Outcome
,
Collagen Type I Trimeric Cross-Linked Peptide
,
YM 529
pp.313-316
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014223450
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新患の原発性骨粗鬆症患者22例(男1例、女21例、平均年齢81.4歳)を対象に、ミノドロン酸を4週に1回1錠を服用させ、投与開始時(1回目)、6ヵ月後(2回目)、12ヵ月後(3回目)に利き腕の反対側の橈骨遠位部1/3部骨密度(BMD)と尿中NTXを測定した。橈骨BMDは各症例の1回目を100%とした場合、2回目は100.9%、3回目は101.5%と有意に増加した。BMDが1回目よりも増加した症例は2回目の時点で14例(63.6%)、3回目の時点で18例(81.8%)であった。尿中NTX[nmol BCE/mmol・Cr]は1回目34.8から2回目26.1、3回目19.4とそれぞれ有意に低下したが、基準値の下限を下回った例は1例もなかった。服用を中止するような有害事象は認めなかった。Monthly製剤でも12ヵ月投与でBMDは有意に増加したが、過剰な骨吸収は起こらなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014