経験と考察
関節リウマチ患者におけるアバタセプトの治療効果 生物学的製剤初回群と切り替え群との比較・検討
若林 弘樹
1
,
長谷川 正裕
,
西岡 洋右
,
西岡 久寿樹
,
須藤 啓広
1三重大学 大学院整形外科
キーワード:
関節リウマチ
,
生物学的製剤
,
抗リウマチ剤
,
Etanercept
,
Infliximab
,
Abatacept
,
Tocilizumab
Keyword:
Etanercept
,
Abatacept
,
Infliximab
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Biological Products
,
Antirheumatic Agents
,
Tocilizumab
pp.317-322
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014223451
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T細胞共刺激阻害薬アバタセプト(ABT)投与について、生物学的製剤初回投与の関節リウマチ患者(初回群)13例(男1例、女12例、平均年齢58.0歳)、生物学的製剤治療歴のある切り替え治療患者(切り替え群)8例(男2例、女6例、平均年齢52.3歳)、多剤切り替え群3例(男1例、女2例、平均年齢66.3歳)に分けて治療効果を検討した。Disease activity score28-ESRおよび-CRPは、初回群および切り替え群で治療12週後および24週後で両群ともに治療前と比較して有意に改善したが、多剤切り替え群では有意な改善を認めなかった。治療24週後のEuropean League Against Rheumatism治療効果判定基準では初回群が76.9%、切り替え群が75.0%の治療効果を認めたが、多剤切り替え群は33.3%しか達成しなかった。合併症は8患者10件認め、初回群のほうが多い傾向にあった。2剤目の切り替え患者の選択薬剤としてABTは有効であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014