発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011186411
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症例1:19歳男。左肩甲上部の痛み、左上肢挙上困難を主訴とした。Tanakaらの頸椎症性神経根症治療判定基準は5/20点で、MRIで左C4/L5椎間孔入口部にヘルニアを認めた。脊髄造影斜位像では左C5神経根根嚢像の欠損がみられ、造影後CTでは左C4/C5椎間孔入口部でヘルニアによる硬膜管の圧迫と根糸の腫大を認めた。C5神経根障害と診断し、改善傾向を認めなかったため顕微鏡下に椎間孔の後方除圧術を行った。術後、低下していた筋力は回復し、治療判定基準も19/20点に改善した。症例2:15歳男。右上肢挙上困難を主訴とした。Tanakaらの治療判定規準は13/20点で、MRIで右C4/C5椎間孔入口部にヘルニアを認め、造影MRIでは右C5神経根、神経根周囲とヘルニアの部位が造影された。保存的に経過観察したところ、低下していた筋力は完全回復し、評価判定規準は満点となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011