発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006225107
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片開き式脊柱管拡大術を施行し術後1年以上経過した頸椎椎間板ヘルニア(CDH)20例(男9例・女11例,平均52.5歳)の成績を報告した.CDH高位はC3/C4椎間2例,C4/C5椎間11例,C5/C6椎間4例,C6/C7椎間3例であった.頸髄症の術前JOAスコアは平均10.7点で,追跡調査時15.6点と有意に改善し,改善率は76.8%であった.術後の頸部愁訴として9例が頸部痛を,11例が頸部のだるさ,肩こりを訴え,平均持続期間は各々3.9ヵ月,4.2ヵ月,7.4ヵ月であった.調査時まで愁訴が持続していた6例のうち,消炎鎮痛薬内服を必要とし日常生活に支障があったのは1例のみであった.術後成績に影響を与える因子を検討したところ,ミエロCTより算出したヘルニア塊の占拠率と改善率との間に有意な関連を認めた.年齢,罹病期間,術前JOAスコア,調査時後彎変形の有無,MRI上の脊髄内高輝度変化の有無と改善率とには関連を認めず,後彎変形と頸部愁訴とにも関連を認めなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2006