発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009099214
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
25歳男。主訴は両下肢のしびれ・つっぱり感であった。発症後1ヵ月の初診時、歩行は安定し日整会頸髄症治療成績判定基準(JOAスコア)から上肢機能を除いた11点満点での評価は9.5点であった。MRI T2強調像でTh5/Th6、Th6/Th7、Th8/Th9に椎間板ヘルニアを認め、ミエロCTでは同部位において脊髄の正中前方からの圧排像を認めた。発症後4ヵ月で両下肢痙性は悪化し、歩行も不安定となり、JOAスコアは6.5点となったため、手術によりTh5~Th10の後方除圧と後方インストゥルメンテーションを加えた後彎軽減を施行した。単純X線像上Th5~Th10の後彎角は術前38°から30°に矯正され、ミエロCT上脊髄圧排像は消失した。術後6ヵ月時点で歩行は安定し両下肢のしびれも消失し、JOAスコアは10点であり改善率は78%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009