発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006040968
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頸椎椎間板ヘルニアによる神経根症27例31椎に対し,田中らの方法にCaspar開創器と顕微鏡を用い行うmicrosurgical posterior foraminotomyを行った.平均手術時間は119分,平均出血量は42mlであった.合併症として,Subradicular type6例(19.4%)のうち,術前から麻痺のあったC5神経根障害の2例で術後,一過性の麻痺の悪化がみられた.3例(9.7%)のforaminal typeではMRIでヘルニアを確認できず,全例に椎間板造影検査を行った.本方法による手術成績は良好であると思われたが,臨床症状から頸椎椎間板ヘルニアと診断できるものの,MRIで明らかなヘルニアが確認できない症例があることを認識し,画像診断には椎間板造影や椎間板造影後CTなどの検査が必要であることが示された.また,麻痺を予防するためにも,Subradicular typeでは,神経根を圧排せずに椎体上縁を削り,ヘルニアを落とし込んでから摘出する神経根の愛護的操作が必要であると思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005