発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2011125721
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11歳女。39℃台の発熱を伴う右臀部の痛みが出現し、単純X線およびMRIで異常は認めなかったが、仙腸関節はT1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号を呈し、周囲骨髄にも同様の変化を認め、腸骨前面にはT2強調画像で線状の高信号域を認めた。MRI後の診察所見で仙腸関節に圧痛を認め、骨盤揺すりテスト陽性であり、化膿性仙腸関節炎と診断し、絶対安静の上でセファゾリンナトリウム静脈内投与を開始した。第4病日に血液培養よりSalmonella菌が検出されたためイミペネムシラスタチンナトリウムに変更し、その後症状や血液検査所見は徐々に改善して立位歩行訓練を開始し、第22病日より塩酸セフカペンピボキシルとミノサイクリン塩酸塩に変更した。退院後も抗菌薬の内服投与を継続し、高値を示したESRの正常化を確認後に投与終了とし、発症後4ヵ月の現在、再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2011